8月終わりにお預かりでLSD持ち込みでの取り付け作業です。

このGR86は以前うちのデモカーとして使って車両で販売後しばらく普通に乗ってられましたがやはりFRスポーツというクルマなのだLSDの投入となりました。

新品のOS技研LSD

早速デフを降ろしていきます。

自作SSTも使いながら降ろします。日産系と比べると簡単です。

ケースを開けてバラしていきます。ここも簡単

左 純正 

右 OS

サイドベアリングは基本新品を使います。ちょいちょい使うので在庫してます。

リングギヤとボルトは再利用。キレイに洗浄します。

ベアリングをプレスで圧入

リングギヤを温めてLSDとドッキング。

新品LSDなので楽ではありますね。

ケースも液ガス削いでキレイにしておきます。

さてここからは少し時間かけてやります。

ケースに組み込んで元々入っていたサイドシムを入れてベアリングキャップを規定トルクでまず締めます。

元々のサイドシムは

左側 3.20

右側 2.84

2枚の合計 6.04mm

マイクロメーターで先に測定してました。

元のバックラッシュも測定していて数ヶ所ほぼ0.16mm

これを基準として歯当たりとバックラッシュを測定します。

まず歯当たり

光明丹を塗布してピニオンギヤとの歯当たりを見ます。一周させてリングギヤの当たりをみると少し手前に当たっていてちょっと浅いようです。

次にバックラッシュも測定。

基準値は0.13~0.18mm

日産デフと同じぐらいの数値です。

が、元のシムで測定すると0.24mm…

やはり当たりが浅いのはこの数値に出てましたね。

基準値に収めないといけないので一旦デフを抜いてシムを入れ替えます。

下のシムは在庫のモノです。このシムはJZXのツアラー系と同じにのでストックはしてました。

10枚ほどありましたが希望のサイズなく追加でシム注文しました。

デフを正面から見て右側に寄せないといけないので左は厚め、右側は薄いシムに入れ替えないといけないです。

2枚のシム厚みの合計を変えないように入れ替えなので何種類か必要です。

シム入荷

ゴニョゴニョ入れ替えして歯当たり確認、バックラッシュも数ヶ所測定で基準値内に収まり

組み込み完了でフタをして完成です。

デフも元に戻して軽く試運転。

異音等なく問題無しです。

このバックラッシュや歯当たり、ちゃんとやらないと…ギヤ同士がキツいと走行中うねり音や異常な発熱、広いとアクセルオンオフなどでの異音やひどい場合は歯が欠けたりします。

シムの厚みもある程度ギチギチで組まないとケースの中でデフ玉が暴れて最悪デフブローになったりします。

適当に組んでも動きはしますが…

ご依頼ありがとうございました。